不整脈って怖いの?怖くないの?

不整脈にはいろいろな種類があり、命にかかわるものもあれば、そうでないものもあります。
しかし、動悸や息切れ、めまいなどがあり、不整脈かも?と思ったら、放っておかずに早めに医療機関を受診することが大切です。
ここでは、気をつけるべき症状や主な不整脈の種類についてご紹介します。

こんな症状には要注意

不整脈には、あまり注意しなくてよいものもありますが、注意が必要なものもあります。

 急に意識がなくなる、失神する
 脈が40回/分以下で息切れやめまいがする
 突然の動悸

主な不整脈

正常な心臓では、洞結節で規則正しく電気信号が発生し、房室結節を介して心臓内に正しく伝わることで拍動のリズムが保たれます。この電気信号に異常が起こると、一時的に拍動のリズムが乱れて不整脈になります。そのタイプはさまざまで、緊急で治療が必要な不整脈や要経過観察の不整脈などがあります。
主な不整脈は次のとおりです。

■ 心室細動

心室が小刻みに震えて脈が速くなる頻脈タイプの不整脈です。血液が全身に送られなくなるため、意識がなくなり、治療しないと命にかかわります。

■ 房室ブロック

電気信号を伝える房室結節に異常が生じて、脈と脈の間隔が空いてしまう徐脈タイプの不整脈です。めまい、失神などの症状が現れ、心臓の拍動が回復しない場合には突然死に至ることもあります。

■ 心房細動

心房が小刻みに震えて脈が速くなる頻脈タイプの不整脈です。症状は動悸、息切れ、めまい、失神などさまざまですが、3割くらいの人は症状が現れず、発見が難しい場合があります。血液の塊(血栓)ができやすく、脳の血管がつまる脳梗塞を引き起こす危険性もあります。

■ 発作性上室頻拍(PSVT)

心房において、急に脈が速くなる頻脈タイプの不整脈です。
①房室結節リエントリー性頻拍、②房室回帰性頻拍、WPW症候群、③心房頻拍などが含まれます。
突然、動悸やめまいなどが起こり、数分から数時間続いた後、突然治まる傾向があります。

■ 洞不全症候群

電気信号を出す洞結節に異常が生じて、脈と脈の間隔が空いてしまう徐脈タイプの不整脈です。めまい、失神などの症状が現れます。

■ 症状が軽い頻脈性不整脈/期外収縮

症状が軽い頻脈性不整脈や期外収縮は、経過観察を行います。
まずは日頃から症状をチェックして検査を受け、自分がどのタイプの不整脈かを知ることが大切です。そのため、症状が起こる時間帯(昼間/夜間)や、どのようなときにその症状が起こったかを(安静時/動作時)、医師に伝えられるようにしておきましょう。