このページでは腎がんの手術療法について情報提供させていただきます。
腎がんの治療
①手術療法 |
腹腔鏡下手術 |
部分切除術や、がんが腎臓内にとどまっている場合の腎摘除術に用いられる、標準的な手術の1つです。
内視鏡や手術器具を出し入れするために2cmほどの孔をおなかに数ヵ所開け、モニターに映し出された映像を見ながら行う手術です。
孔を開ける位置は、がんの位置や大きさなどを考慮して決められます。そのため、手術時には体を斜めや横にするなど、それぞれの患者さんに適した体位がとられます。
腹腔鏡下手術は開腹手術に比べて出血量が少なく、術後回復が早い、入院期間が短い手術です。
しかし、がんのサイズが大きい場合には、開腹手術に移行することがあります。また、病院によっては、ロボット支援手術で腹腔鏡下手術が行われることがあります。
開腹手術 |
腎がんでは可能な限り腹腔鏡下手術かロボット支援手術が行われることが増えていますが、以前に腎臓の手術をしたことがある方や慢性腎臓病の方、がんが大きかったり、静脈にまで進展していたりして腹腔鏡下手術が難しい場合には 、開腹手術が選ばれることがあります。
開腹手術では、おなかの中心やわき腹から切開します。
切開の位置や手術中の体位は、腸管や肝臓などの腎臓周辺の臓器を傷つけないようにすることも考慮して決定します。
手術の流れ |
- 手術前に術衣に着替え、血栓予防のための弾性ストッキングを着用します。手術室に入り、麻酔をかけられます。
- 他の臓器を傷つけずに、腎がんに届きやすいような体位をとります。腹腔鏡下手術の場合はポート(器具を出し入れする穴)を数ヵ所設置します。開腹手術の場合は皮膚を切開します。
- 腎がんの部分を切除、または、がんのある腎臓を摘出し、周囲に進展があればその切除を行います。
ポートや開腹部位を縫うなどして閉鎖します。
- 切除した組織を用いて、がんが取り除けているかどうかを確認するための病理検査が行われます(結果が出るまでに数日かかります)。
- 術後、合併症などの問題が発生しなければ、食事やシャワー、リハビリを順次開始し、抜糸します。
手術から1週間程度で退院となります。
手術の合併症 |
腎がんの手術に伴う可能性がある合併症として次のものがあります。
- 手術中の出血
- 術後出血
- 腎臓周辺の臓器の損傷
- 尿漏れ
- 腸閉塞
- 感染
- 肺梗塞 など
腎がんと診断された患者様へ
TOP
腎臓はどんな臓器?
腎がんってどんな病気?
どうやって治療するの?
治療方針
手術療法
経皮的局所療法
薬物療法/放射線療法/監視療法