ペースメーカと植込み後の
生活

担当医師の指示に従い、退院後の定期検診を受けチェックしてもらうことが大切です。

また、以下のことを行ってください。 

• 何か質問がある場合や、ペースメーカ（ペースメーカー）に関して普通とは異なる状態に気が付いた場合は担当医師に相談してください。

• 担当医師から指示され、処方された治療薬を内服してください。

• 患者手帳と治療薬のリストを常時携帯してください。

• ペースメーカを装着していることをかかりつけの医師、歯科医師、救急医療スタッフ等に伝えてください。

連絡すべき場合を定めた指針が担当医師より示されると思います。一般的に、次のような場合は担当医師に連絡してください。 

• 心拍が設定されたレートよりも遅くなった場合。

• 異常な心調律があり、そのような場合には連絡するよう指示されている場合。

• 切開創部が赤く腫れたり体液が染み出ていることに気が付いた場合。

• 発熱があり2、3日以内に熱が下がらない場合。

• ペースメーカ、心調律、薬物治療について不明点がある場合。

• 旅行や引越しの予定がある場合。

• 今までなかった症状や、ペースメーカを植込む前にあった症状など、通常とは異なる状態や予期しなかった状態に気が付いた場合。

担当医師は退院後の定期検診の予定を立てると思います。体調が良い場合でもきちんと検診を受けることが大切です。
ペースメーカには多くの変更可能な機能があり、検診の際に担当医師は個々の症状にあわせてペースメーカをプログラムすることができます。ペースメーカを検査するため、担当医師はプログラマを使います。プログラマは特別なコンピュータで、胸部もしくは腹部にあてたワンドを介してペースメーカと交信します。

一般的に定期検診は約20分かかります。検診の際に、担当医師はプログラマを使いペースメーカの状態をチェックします。また、メモリを確認して前回の診察以降に、ペースメーカがどのように作動したかを確認します。必要な場合は、プログラム設定を調整します 

ペースメーカの中に安全に密封された電池は、心調律の監視や心臓のペーシング等に必要なエネルギーを供給します。
他のあらゆる種類の電池と同様、ペースメーカの電池は年月の経過と共に消耗します。電池が消耗した場合には、ペースメーカを交換する必要があります。電池の寿命は、担当医師がプログラムする設定等によって異なります。 

ペースメーカの電池が減ってきたことを知るには？

ペースメーカは、電池の残量を予測できる性能をもっています。また、定期検診の際に毎回、担当医師は残っている電池の量をチェックします。

ペースメーカを交換する際に、担当医師は植込まれている皮下ポケットを切開します。古いペースメーカからリードを外し、新しいペースメーカでリードが正常に機能することを確認します。医師は新しいペースメーカにリードを接続し、最後に新しいペースメーカをテストして正しく機能することを確認します。

テストの完了後、皮下ポケットを縫合します。手術後、まもなく通常の生活に戻ることができるでしょう。
まれに、リードが正常に機能しない場合があります。このようなときにはリードを交換する必要があります。リードを交換する必要があるかどうか担当医師が判断します。
リードを交換する必要がある場合、以前リードを植込んだ方法と同様の手順で新しいリードを挿入します。
詳しくは、「ペースメーカシステムの植込み」をご参照ください。

リードの交換に伴うリスクは、感染、組織の損傷、出血など、最初の植込みの場合と同様です。
詳しくは、「植込みに伴うリスク」をご参照ください。