検査と検診
前立腺がんの診断のためには、PSA検査、直腸診、超音波検査、画像診断が用いられます。これらの検査で前立腺がんが疑われた場合、最終的な診断のために前立腺生検を行います。
血液の中にあるPSA(前立腺特異抗原)と呼ばれる、腫瘍マーカーを調べる検査。採血で検査ができるため、最も簡単に調べることができます。
[ 基準値:0.0~4.0ng/mL 高いほど、前立腺がんの可能性が高まります ]
医師が肛門から指を入れて直腸越しに前立腺の状態を触診する検査です。がんがあると、そこが硬く触れる場合があります。
医師が肛門から棒状の超音波を発する器具(プローブ)を挿入し、画像にて前立腺の状態を確認する検査です。
MRI検査を必要に応じて行い、前立腺のどこにがんがあるのか、前立腺の外へ浸潤がないかを調べます。
超音波の画像で前立腺を確認しながら、細い針を前立腺に刺して組織を採取します。採取した組織を顕微鏡で調べて、がん細胞があるかないか、あるならどの程度の悪性度なのかを調べます。およそ、10~20ヵ所に針を刺して組織採取を行います。
採取の方法は、直腸内腔から針を刺す「経直腸式」と会陰部(肛門と陰嚢の間)から針を刺す「経会陰式」があります。直腸には、痛みを感じる神経がないため、直腸からの採取は痛みが少ないといわれる一方、会陰からの採取の方が感染のリスクが少ないといわれています。
CT検査や骨シンチグラフィ検査を行い、リンパ節やその他の臓器、骨に転移していないかを調べます。