2019-2-19
ボストン・サイエンティフィック、2018年第4四半期および年間決算発表
ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は2019年2月6日、2018年12月31日締め第4四半期売上高が25億6,100万ドルになったことを発表しました。売上は前年同期比、財務報告ベースで6.3%、為替変動の影響を除く実質ベース1で8.2%、既存ビジネス2で7.0%上昇しました。当四半期の利益はGAAPベースで3 億8,600万ドル(前年同期は6 億1,500万ドルの損失)、1株当たり利益(EPS)は0.27ドル(前年同期は0.45ドルの損失)を計上しました。1株当たり調整後利益は前年同期の0.34ドルから0.39ドルに上昇しました。
2018年12月31日締め年間決算では、年間売上98億2,300万ドル、前年度比で、財務報告ベースでは8.6%、実質ベースでは8.0%、既存ビジネスで7.2%の増収を達成しました。GAAPベースでは1株当たり利益1.19ドル(前年度は0.08ドル)、1株当たり調整後利益は前年度の1.26ドルから1.47ドルに上昇しました。1株当たり調整後利益には純税額控除0.07ドルが含まれています3。
ボストン・サイエンティフィック会長兼CEOのマイク・マホーニーは次のように述べています。「当社は意義のあるイノベーションを重点的に推進し、2018年の業績は好調でした。新しいデバイスおよび治療法に関する堅実で長期的なパイプラインを含め、患者さんの人生を実り多いものにする技術の提供に引き続き取り組んでいきたいと考えています」。
第4四半期業績と主な取り組み
- 第4四半期の売上高は25億6,100万ドルを達成。当社発表の予想は25億2,500万~25億6,500万ドル。財務報告ベースで前年同期比6.3%増、実質ベースで8.2%増、既存ビジネスで7.0%増。
- GAAPベースの1株当たり利益は、当社予想の0.15~0.17ドルに対し、0.27ドル。調整後の1株当たり利益は、当社予想の0.30~0.32ドルに対し、0.39ドル。1株当たり調整後利益には純税額控除0.01ドルが含まれています4。
- 第4四半期は全事業部で前年同期比売上増を達成。事業部別内訳は以下のとおり。
- メドサージ:財務報告ベース7.4%増、実質ベース8.9%増、既存ビジネス6.2%増
- リズム&ニューロ:財務報告ベース5.1%増、実質ベースおよび既存ビジネス6.6%増
- カーディオバスキュラー:財務報告ベース6.3%増、実質ベース8.6%増、既存ビジネス7.7%増
- 地域別でも全地域で前年同期比売上増を達成。内訳は以下のとおり。
- 米国:財務報告ベースおよび実質ベース7.0%増
- EMEA(欧州、中東およびアフリカ):財務報告ベース5.1%増、実質ベース9.2%増
- APAC(アジア太平洋):財務報告ベース5.2%増、実質ベース7.1%増
- 新興国市場5:財務報告ベース16.8%増、実質ベース27.2%増
- BTG社(BTG plc.、ロンドン証券取引所略号:BTG)の買収提案条件に関して合意に達する。同社は、英国に本社を構え、がん、血管疾患さらには急性期治療の医薬品に焦点を当て、低侵襲手技に用いられる製品を開発・販売する企業。
- ミリピード社(Millipede, Inc.)の買収を完了。カリフォルニア州サンタローザの株式非公開会社であり、同社のIRIS経カテーテル弁形成リングシステムは、開心術に耐えることができない重度の僧帽弁閉鎖不全症(FMR)の患者さんの治療に使用するシステムで、開発段階にある。
- 二尖弁の患者さんを含む、手術危険度が中程度の患者さんに対する、LOTUS Edge™大動脈弁システム6を用いた経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)の安全性および有効性を評価するために、前向き、多施設、単一群のREPRISE IV臨床試験を開始。
- エドワーズライフサイエンス社(Edwards Lifesciences Corporation、NY証券取引所略号:EW)と未解決となっていた特許に関する全ての紛争について、全世界の全ての裁判地において和解することで合意。本合意に基づき、エドワーズライフサイエンス社は当社に対して1億8,000万ドルを一括払いした。両社は、TAVR、一部の僧帽弁形成デバイスおよび左心耳閉鎖術(LAAC)用デバイスの現時点における製品ポートフォリオに関連する特許を巡る紛争について訴訟を起こさないことで合意。
- 直径4.50 mm と5.00 mmのSYNERGY™エベロリムス溶出型プラチナクロム合金冠動脈ステントシステム(大血管疾患の早期治療に設計された最初の生体吸収性ポリマー搭載ステント)が米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得。
- WATCHMAN™ LAAC用デバイスが、米国心臓協会(AHA)、米国心臓病学会(ACC)および不整脈心電学会(HRS)が発行しているガイドラインの最新版に初めて記載された。同ガイドラインでは、心房細動(AF)の患者さんの管理に関して、経口抗凝固剤の長期服用が向かない非弁膜症性AFの患者さん向けの脳卒中リスク軽減の選択肢として使用が推奨された。
- Vercise Cartesia™ディレクショナルリードを搭載したVercise™ PCおよびVercise Gevia™脳深部刺激(DBS)システムがFDAの承認を取得、発売開始。この新たなDBSシステムにより、パーキンソン病の症状の患者さんの治療を調整する上で、電気信号を用いた刺激の範囲、形状、位置および方向の制御が可能となる。
- 胆管・膵管造影の最新スコープであるSpyScope™ DSIIアクセス&デリバリーカテーテル、およびSpyGlass™ DSシステムの付属品を新たに2種類発売。膵管および胆管の視覚化をより向上させ、困難な結石および狭窄を管理する追加のツールとして医師に提供。
- Rezūm™経尿道的水蒸気治療の4年間の無作為化臨床試験結果を発表。前立腺肥大症(BPH)に対する低侵襲治療であり、外科的切除率は4.4%で耐えうる結果となり、性機能が維持された。
- 米国でAdVance™ XP男性スリングシステムを発売。軽度から中程度の腹圧性尿失禁の治療に対する低侵襲のソリューションで、医師はこのスリングに適しているより多くの男性の患者さんを治療可能。
- 投資家向け事業説明会を2019年6月26日(水)に開催、ネット配信することを発表。
- 「実質ベース」は、為替変動の影響を除く売上成長率。
- 「既存ビジネス」は、為替変動の影響および最近のシメティス社(SymetisSA)、ネクステラ社(NxThera, Inc.)、クラレット・メディカル社(Claret Medical, Inc.)および Augmenix社(Augmenix, Inc.)買収による売上(前年同期売上が存在しない事業の売上)を除く売上成長率。
- 以前に開示された第2四半期の税額控除が0.06ドル(2001年から2010年の課税年度に関して和解した米国内国歳入庁との合意による税額控除)であったのに対して、以前発表した税再投資戦略に関連して第4四半期に0.05ドルが費用計上され、2018年年間の純税額控除は0.07ドルとなりました。純税額控除には、第4四半期の2011年から2013年の課税年度に関する米国内国歳入庁との和解による税額控除0.06ドルが含まれています。
- 前述の第4四半期の税金に関する和解に対する税額控除が0.06ドルであったのに対して、以前発表した税再投資戦略に関連して第4四半期に0.05ドル(2018年10月24日に発表した予想では0.06ドル)が費用計上され、第4四半期の純税額控除は0.01ドルとなりました。
- 新興国市場」の定義について:各国の経済状況、医療部門の状況、および当社の国際経営力を考慮の上、高い成長性を持つと当社が判断した国々を「新興国市場」と定義しています。現時点では20カ国がこの定義に該当します。
- 現時点では、LOTUS大動脈弁システムは米国において治験デバイスであり、販売されていません。
第4四半期 純売上高の事業部別・地域別内訳
2018年年間 純売上高の事業部別・地域別内訳
* 従来、ニューロモジュレーションはメドサージ事業部に分類されていましたが、2018年1月1日付で分類を変更し、リズム&ニューロ部門に編入しました。これに伴い、米国財務会計基準(ASC 280)「財務報告」の基準に従って前年度の事業部門別金額内訳を変更しています。
** 2018年1月1日付で、中東・アフリカの分類を従来のAMEA(アジア太平洋・中東・アフリカ)からEMEA(欧州・中東・アフリカ)に変更しました。上記の地域別内訳は変更反映後の数字です。
端数四捨五入による誤差のため、各項目を合算した結果が合計金額と一致しない場合があります。増減率の数字(%)は、端数を丸める前の正味金額同士を比較した結果です。このため、端数を丸めた後の金額同士を比較すると、異なる計算結果(%)になる場合があります。
為替変動の影響を除く売上増減率と大規模買収の影響を除く売上増減率は、米国GAAPに基づかずに算出した数字です。
2019年通年および第1四半期の予想
予想される2019年通年の売上は、財務報告ベースでは前年度比およそ7~9%増の範囲、為替変動の影響およびネクステラ社(NxThera)、クラレット社(Claret)、オーグメニックス社(Augmenix)買収による売上(前年度売上が存在しない事業の売上)によるおよそ110ベーシスポイントの貢献を除いた既存ビジネスでは前年度比およそ7~8.5%増に相当します。予想されるGAAPベースの利益は、1株当たり1.13~1.18ドルの範囲であり、減価償却費用、買収関連費用、組織再編・組織再編関連・訴訟関連純費用(負債)を除いた調整後利益は、1株当たり1.53~1.58ドルの範囲になる見込みです。
予想される2019年第1四半期の売上は、財務報告ベースでは前年同期比およそ6~7%増、為替変動の影響、およびネクステラ社、クラレット社、オーグメニックス社買収による売上(前年同期売上が存在しない事業の売上)によるおよそ160ベーシスポイントの貢献を除く既存ビジネスでは前年同期比およそ7~8%増になる見込みです。GAAPベースの利益は、1株当たり0.32~0.33ドルの範囲になる見込みです。減価償却費用、買収関連費用、組織再編・組織再編関連・訴訟関連純費用(負債)を除いた調整後利益は1株当たり0.35~0.36ドルの範囲になる見込みです。
ボストン・サイエンティフィックについて
世界第2位の医療機器市場である日本においては、心血管疾患領域をはじめ、不整脈・心不全疾患領域、末梢血管疾患、消化器疾患、泌尿器疾患、婦人科疾患領域、疼痛管理・パーキンソン病の治療領域で、患者さんの人生を実り多いものにすることに全力で取り組み、日本の医療に意義のあるイノベーションを起こしていきます。
企業サイト:https://www.bostonscientific.jp
将来予測に関する記述についての注意事項
年制定)第 21E 条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」「目指す」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や成績の保証を意図するものではありません。将来予測の記述には、将来の純売上高、GAAPベース、実質ベースおよび既存ビジネスの売上成長率、2018年第1四半期および通年のGAAP ベースおよび調整後の利益、財務成績、当社の事業計画、売上・利益の成長に対する当社の位置付けに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みや予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらのリスクや不確実要素は、当社の事業戦略の実施能力に実際に影響している場合や、将来的に影響を及ぼす可能性があり、その結果、本プレスリリースに記述した予想と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。本プレスリリースをご覧になる際には、将来予測に関する記述を過信されませんようご注意ください。
このような相違をもたらす可能性のあるリスクや不確実要素の例として、将来の経済、政治、競争、医療費償還および法規制の条件、新製品導入、市場における新製品受容、製品市場、市場の価格動向、予想される手術件数、企業・事業の買収や統合、臨床試験結果、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、組織再編プログラムの実施とその効果、当社経営戦略(コスト削減計画・成長計画を含む)の実施とその効果、当社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。さらに、米国減税・雇用法(TCJA)の最終的な影響は、特に、米国財務省が発表する可能性のある新たな指針、当社の解釈や前提の変更、また、当社が取る行動により、当社の見積額と異なる場合があります。新たなリスクや不確実要素は随時発生の可能性があり、予測が困難です。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、その多くは当社の制御の及ばないものです。当社の将来的な経営に影響する可能性のあるこれらの要因およびその他の重大なリスクや不確実要素の一覧およびその詳細説明につきましては、米国証券取引委員会に提出した最新の10-K年次報告書パート I 1A 項目「危険因子」をご参照ください。なお、この内容は、提出済みもしくは今後提出する10-Q四半期報告書パート II 1A 項目「危険因子」で更新される場合があります。本プレスリリース発行後に当社の予測に変化が生じた場合、または予測の根拠となった事象、条件、状況に変化が生じた場合、または将来予測と実際の結果に相違をもたらす原因となる変化が生じた場合においても、当社は将来予測に関する記述内容を公式に更新または改訂する予定はなく、その義務を一切否認します。本注意事項は本プレスリリースに記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。
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