2018-7-11
ボストン・サイエンティフィック、Cryterion Medical社を買収
革新的なクライオバルーン・プラットフォームにより、心房細動アブレーション治療製品・サービスを拡大
全世界に急速に拡大している電気生理学(EP)市場は2018年には50億ドル規模に達する見込みです。またシングルショット・アブレーション治療は、EP市場で最も急速に成長しているサブセグメントであるとみられ、その成長率は優に2桁に達しています。今後数年間で10億ドルを上回る規模に拡大する見込みです。
代表的な不整脈であるAFを持つ患者さんは、抗不整脈薬と心臓アブレーション治療を受けます。アブレーション治療とは、不整脈の原因となっている部位にRF(加熱)またはクライオサーマル(冷凍)エネルギーを送るプロセスです。いずれのエネルギーも、AFの発生源となることが多い肺静脈の隔離に使用できます。
Cryterion Medical社の冷凍アブレーション・プラットフォームではクライオサーマル・エネルギーを使用し、AFの原因となる不整脈の電気信号を遮断します。同システムには次世代バルーンカテーテル、先進的マッピングカテーテル、スティアラブルシース、強化されたコンソールがついており、手技のワークフロー全体を効率化し、操作性を高め、複雑な解剖における位置決めを改良するよう設計されています。
Cryterion Medical社長兼最高経営責任者のKeegan Harper氏は次のように述べています。「初期臨床試験結果から、当社のシステムは安全性と急性期の有効性が大変期待できることが明らかになっています。ボストン・サイエンティフィック社によるサポートのもと、この先進的な冷凍アブレーションシステムを市場に投入する日を楽しみにしています」
Cryterion Medical社の冷凍アブレーションシステムの性能を確かめるべく、欧州で臨床試験が行われています。2019年初頭の取得を予定しているCEマークの申請には、同試験の臨床エビデンスも含まれる予定です。また同社は米国でも薬事申請を予定しており、治験用医療機器の適応免除申請を米国食品医薬品局に提出する予定です。2019年には、患者の登録を開始する見込みです。
ボストン・サイエンティフィック社リズムマネジメント・グローバルヘルスポリシー上級副社長兼最高医療責任者のKenneth Stein氏は次のように述べています。「Cryterion Medical社の買収により、当社のAFアブレーション製品ポートフォリオが強化されます。医師は臨床上の考慮と患者さんのニーズに基づき、治療オプションを選択することができます。当社は、臨床的な発展を実現し、増加しているAF患者さんのニーズに対応する方法に至る総合的な治療法を医師に提供するべく尽力しています」
ボストン・サイエンティフィック社は、不整脈の診断・管理として、革新的なEP製品・サービスポートフォリオを提供しています。当社は社内投資と買収を通じ、引き続きEP製品・サービスを拡大していきます。
Cryterion Medical社はカリフォルニア州カールスバッドに本社を構え、モントリオール(カナダ)とウェクスフォード(アイルランド)にも拠点を構えています。
ボストン・サイエンティフィック社は、今回の取引による調整後1株当たり利益への影響について、2020年末まではほとんど生じず、その後強まることになると予想しています。GAAPベースにおける今回の取引による影響は、2019年以降の数年間はそれほど強まらず、場合によっては償却費もしくは買収関連の正味費用により、さらに弱まると予想されます。GAAPベースにおける2018年の利益は、先立つ投資による一回限りの利益により拡大する見込みです。
*Cryterion Medical社の冷凍アブレーションシステムは販売されておりません。
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