2018-6-19
ボストン・サイエンティフィック、S-ICDシステムに対するSMART Passの有効性を示すリアルワールドデータを発表
-センシングフィルタを使用した場合の不適切作動発生率の減少に関する最新データ-
ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、NY証券取引所略号:BSX)は2018年5月11日、LATITUDEデータベースの解析結果を発表しました。同データベースは、EMBLEM™皮下植込み型除細動器(S-ICD)を植え込んだ患者さんにSMART Passセンシングフィルタを使用した場合の不適切作動発生率の減少について評価したものです。ボストンで開催されたHeart Rhythm 2018(第39回不不整脈心電学会学術大会)では、最新の臨床試験におけるリアルワールドデータについて発表し、センシングフィルタを使用した場合に1年次の不適切作動発生率が4.3%まで減少することを示しました。
また、「Heart Rhythm Journal」誌においても解析結果がオンラインで掲載されました。
SMART Passセンシングフィルタは、EMBLEM S-ICDシステムにおける高度なアルゴリズムであり、心室頻拍と心室細動を正確に検出し、救命治療を行う性能を維持したまま、不適切作動の主な原因となる特定の信号を取り除きます。 論文著者らは、外来の患者さんを対象としてショックに対するSMART Passの効果について評価した結果、同フィルタを使用することにより、初回の不適切作動のリスクが50%、全ての不適切作動のリスクが68%低減し、しかも適切な作動に影響を及ぼさないことを明らかにしました。
オランダのアムステルダム大学アカデミック メディカルセンター Tom F. Brouwer医師(発表著者)は、「試験データから、本センシング法にはS-ICDによる不適切作動を大幅に抑える臨床効果があることが確認されました。S-ICD植込み1年次には、SMART Passフィルタを使用した患者さんの不適切作動発生率が、最新のプログラミングを用いた経静脈植込み型除細動器の試験で観察された発生率と同程度低減されました」と語りました。
この前向き盲検評価では、2015年から2016年までの間にEMBLEM S-ICDシステムを植込み、遠隔モニタリングシステムから1年間追跡した1,984名の患者さんを対象としました。
ボストン・サイエンティフィック社グローバルヘルスポリシー及びリズムマネジメント担当上級副社長兼最高医療責任者Kenneth Stein医師は、「本日発表した良好なデータは、このデバイスを進歩させ、患者さんを心臓突然死のリスクから守ると同時に、経静脈リードに伴うリスクと合併症を予防することを目指してきた当社の取り組みの効果を明確に示しています。私たちはS-ICDの未来に大いに期待しています。また当社のリードレスペースメーカーをモジュール式デバイスシステムの一部として、S-ICDと組み合わせた場合の有効性について今後の臨床試験にて評価を行っていきます」と語りました。
S-ICDは、米国心臓協会(AHA)と米国心臓病学会(ACC)、不整脈心電学会(HRS)が発行しているガイドラインの最新版に初めて記載されました。同ガイドラインでは、心室性不整脈患者の治療と突然心臓死の予防を目的とする同デバイスの使用を推奨しています[i]。
EMBLEM MRI S-ICDシステムに関する詳しい情報については、https://www.sicd.jp/をご参照ください。
(このプレスリリースは、2018年5月11日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)
ボストン・サイエンティフィックについて
ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社
ボストン・サイエンティフィック社の日本法人で、1987年の創立以来、低侵襲、革新的で最先端技術を提供し続ける医療機器メーカーです。2017年で創立30周年、これからも患者さんの人生を実り多いものにすることに全力で取り組み、日本の医療に意義のあるイノベーションを起こしていきます。
https://www.bostonscientific.jp
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