2018-12-7

ボストン・サイエンティフィック、BTG社の買収案を発表
買収により、がんや血管疾患の低侵襲治療を行うペリフェラル インターベンションのポートフォリオが拡大

(このプレスリリースは、2018年11月20日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)

ボストン・サイエンティフィック(本社:マサチューセッツ州マールボロ、ニューヨーク証券取引所略号:BSX)(PRニュースワイヤー)は本日(2018年11月20日)、BTG社(ロンドン証券取引所略号:BTG)買収契約について案の条件面で合意に達したと発表しました。BTG社は英国に本社を構え、がん、血管疾患さらには急性期治療の医薬品に焦点を当て、低侵襲手技に用いられる製品を開発・販売する企業です。

ボストン・サイエンティフィックおよびBTG社の取締役会が、全会一致で本取引を承認しました。取引条件に基づき、BTG社の株主は一株当たり840ペンスの現金を受領します。BTG社の株主資本全体の合計現金対価はおよそ33億ポンド(42億米ドル)です。本取引は英国の裁判所が承認したスキーム・オブ・アレンジメント(訳注:裁判上の手続きを通じた友好的な買収を行う英国法上の制度)による遂行を目指しており、2019年前半の成立が予想されていますが、所定の規制当局による承認、BTG株主および英国裁判所による承認を得ることが条件となっています。

BTG社の主幹事業は3つあり、そのうち最も大きな規模を誇るのが、ペリフェラル インターベンション製品ラインを包含するインターベンション医療ポートフォリオです。インターベンショナルオンコロジーインターベンションがん治療のフランチャイズには、肝臓がん、腎臓がんおよびその他のがん治療に用いられるTheraSphere® Y-90放射性マイクロスフィア放射線療法やGALIL™ 冷凍クライオアブレーション(凍結療法)システムなどがあります。2018年に肝臓がんと診断される人は84万人を超え、この数は2030年までに110万人にまで増えることが予想されています(i)。腎臓がんは男女ともに、最も発生頻度が高いがんの第10位以内に入っています(ii)。

BTG社のインターベンション医療事業は、フィルターやクロッシング・カテーテル、マイクロフォームおよびEKOS®血管内システムなど、高度な差別化を図った血管治療製品のポートフォリオも有しています。EKOSシステムは血栓溶解薬と併用して血栓を壊し、肺栓塞症、深部静脈血栓症および末梢動脈閉塞症の患者さんの血流を回復させます。EKOSシステムは、肺塞栓症の治療法として米国食品医薬品局(FDA)の認可を得た最初の機器でした。肺塞栓症は入院中に生じることが多い合併症のひとつで、入院中の回避可能な主要死亡原因です(iii)。

ボストン・サイエンティフィックの会長兼CEOであるマイク・マホーニーは次のように述べています。
「BTG社と、同社の急速に成長しているペリフェラル インターベンション ポートフォリオを獲得することで、がんや肺塞栓症といったまだ満たされていないニーズがある重要な分野において、当社の能力を高めるカテゴリー・リーダーシップ戦略を広げていくことができると期待しています」。と、ボストン・サイエンティフィックの会長兼CEOであるマイク・マホーニーは述べました。「当社のポートフォリオにこうした治療法が追加されることで、両社双方ともに一社だけでは実現できなかった方法でより充実した患者さんへのケアを提供することができるようになります。その一方で、当社には多額の利益とコストシナジー(コストの削減に関わる相乗効果)を、そして投資家には大きな運用益をもたらしてくれると確信しています。」。

また、BTG社のポートフォリオには、特定の医薬品や毒物への過剰暴露を治療する急性期ケア解毒剤などの医薬品事業や、BTG社の知的財産やライセンス契約対象製品のロイヤルティーを受領するライセンス事業が含まれます。BTG社の従業員については、北米、ヨーロッパ、アジア、オーストラリアなど世界中で1,600名が働いています。

BTG社のCEOであるデイム・ルイーズ・マキン氏は次のように述べています。
「ボストン・サイエンティフィックと当社は、患者さんのケアを改善するという責務を共有しています。また、ボストン・サイエンティフィックはイノベーションや臨床専門知識、国際的な商業能力において持続的な実績を誇る企業です」。と、BTG社のCEOであるデイム・ルイーズ・マキン氏は述べました。「組織が統合することで成功する体制が整い、両社の有益な製品は、世界中のより多くの人々に大きな成果をもたらすことができるようになるのです」。

ボストン・サイエンティフィックは、BTG社の発行済株式のおよそ33%を占めるBTGの3大筆頭株主およびBTG株式の0.3%を保有する同社取締役全員から、取引に賛成票を投じる撤回不能な株式譲渡の同意を得ています。今回の取引は、手元資金とボストン・サイエンティフィックとの負債資金調達からの収益でまかなわれます。BTG社の株主および取締役の株式譲渡の合意条件を含む取引条件全容については、ボストン・サイエンティフィックと、本取引案を達成させるべく設立されたボストン・サイエンティフィックの100%子会社Bravo Bidco社およびBTG社が、英国の企業買収・合併に関するシティ・コード(City Code)第2.7条に従って本日行った発表の中で明記されています。ボストン・サイエンティフィックはつなぎ融資枠を締結し、当社が受領する33億ポンドの資金枠を提供しました。これにより、英国の買収規則(Takeover Code)の資金要件を満たすことができます。

本取引は一株当たりの調整後利益が2019年には2〜3セント増加し、その後もますます増えると予想されています。GAAPベースで、場合によっては償却費や買収関連正味費用により、取引は2019年には希薄化されますが、その後は希薄化が弱まる、または利益が増大すると見込まれています。

バークレイズ銀行がボストン・サイエンティフィックの財務顧問を、また、シャーマン アンド スターリング法律事務所が法務顧問を務めます。

 

電話会議およびインターネット放送

ボストン・サイエンティフィックは、本日11月20日(火)7:15 am(東部標準時)に電話会議を行い、本取引について協議します。電話会議はボストン・サイエンティフィックの会長兼CEOであるマイク・マホーニーと、バイスプレジデント兼ペリフェラル インターベンション事業部長のジェフ・マービスが進行役を務めます。

電話会議の模様はボストン・サイエンティフィックのウェブサイトで生放送します。インターネット放送を視聴するためは、インベスター・リレーションズ(IR)部(www.bostonscientific.com/investors)にて登録してください。時間通りに接続するには、会議開始予定時刻15分前までに登録していただくことをお勧めします。

インターネット放送は電話会議が終了しておよそ1時間後に www.bostonscientific.com/investors に保存され、再生できるようになります。

 

ボストン・サイエンティフィックについて

ボストン・サイエンティフィック社は、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去35年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページhttps://www.bostonscientific.com/をご覧いただくか、TwitterFacebookをご利用ください。

 

将来予測に関する記述についての注意事項

本プレスリリースには、証券法(1933 年制定)第 27A 条および証券取引法(1934 年制定)第 21E 条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や成績の保証を意図するものではありません。将来予測の記述には、当社の事業計画、規制当局による承認、買収の完了、製品の開発、製品の実績と影響に関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みや予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの不確実要素は、当社の事業戦略の実施能力に実際に影響している場合や、将来的に影響を及ぼす可能性があり、その結果、本プレスリリースに記述した予想と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。本プレスリリースをご覧になる際には、将来予測に関する記述を過信されませんようご注意ください。

このような相違をもたらす可能性のある不確実要素の例として、将来の経済、競争、医療費償還および法規制の条件、新製品導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、当社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。こうした不確実要素は予測が困難であり、これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、その多くは当社の制御の及ばないものです。当社の将来的な経営に影響する可能性のあるこれらの要因およびその他の重大なリスクおよび不確実要素の一覧およびその詳細説明につきましては、米国証券取引委員会に提出した最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」をご参照ください。なお、この内容は、提出済みもしくは今後提出する10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新される場合があります。本プレスリリース発行後に当社の予測に変化が生じた場合、または予測の根拠となった事象、条件、状況に変化が生じた場合、または将来予測と実際の結果に相違をもたらす原因となる変化が生じた場合においても、当社は将来予測に関する記述内容を公開の場で更新または改訂する予定はなく、その義務を一切否認します。本注意事項は本プレスリリースに記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

 

利益の予想または推定の禁止

このお知らせは(予測シナジーのあらゆる記述を含め)、いかなる期間においてもBTGまたはボストン・サイエンティフィックの子会社Bidcoの将来の財務状況について、予想、予測または推定することを意図しておらず、また、そうした予測だとみなすことはできません。このお知らせの記述によって、現在または将来の会計年度の業務、利益、一株当たり利益または(必要に応じて)個人の収入によるキャッシュ・フローが、過去に発表された業務、収益、一株当たり利益または(必要に応じて)個人の収入によるキャッシュ・フローに必ずしも匹敵するまたは超過するという意味に解釈することはできません。

 

非GAAPによる財務情報の使用

GAAPベースの当社の連結計算書類によって提示される情報を補完するため、償却費や買収関連正味費用など一部の費用および/または信用を除く調整後一株当たりの純利益(利益)を含む、一部の非GAAPによる財務面の数値を公開しています。これらの非GAAPによる数値は、アメリカ合衆国において一般的に受け入れられている会計原則には準拠していませんので、最も直接的に匹敵するGAAPによる財務面の数値から分離して、あるいは、GAAPによる財務面の計測値に代わるものとみなすことはできません。さらにまた、他社では、これらの非GAAPによる財務面の計測値を当社の計算方法とは異なる場合がありますので、比較する上ではこれらの計測値の有用性が限定される場合があります。これらの調整の各項目の説明および各項目除外理由については、Form 10-Kで提出した当社の最新の年次報告書のパートII第7項‐財務状況および運営実績についての経営者の考察および分析をご覧ください。なお、この内容は、提出済みもしくは今後提出する10-Q四半期報告書で更新される場合があります。

 

誘引または勧誘の禁止

本プレスリリースは情報提供のみを目的としており、いかなる証券の購入または獲得、予約、売却または処分、権利の行使の申し込み、招待、誘引または勧誘に該当する、またはその一部を構成するものではありません。また、いかなる法域においても買収に準じた証券購入の申し込みに投票または承認を勧誘する、または適用法令の違反となる法域において買収に準じた証券の売却、発行または譲渡を勧誘するものではありません。

ボストン・サイエンティフィックによるBTG社の買収(以下「買収」)は、スキーム文書の条件に従い、英国のスキーム・オブ・アレンジメント(以下「スキーム・オブ・アレンジメント」)によって行われる予定です。スキーム文書には、スキーム・オブ・アレンジメントに関する決議投票方法の詳細など、買収の取引条件全文が記載されています。買収に関するいかなる決定、投票またはその他の対応も、スキーム文書に記された情報に基づいてのみ行われる必要があります。BTG社株主の皆様は、買収に関する正式文書が発送されましたら、熟読していただくようお願いいたします。

本プレスリリースには、目論見書またはそれに相当する文書は含まれておりません。

 

海外の法域

本プレスリリースを英国以外で公表、出版または配布すること、また英国の住民、市民または国民以外の個人が本件買収に応募することは、法律または法的権限の規制によって制限される可能性があります。特に、英国の居住者でない個人が、裁判所招集の集会(court meeting)において、スキーム・オブ・アレンジメントに関し、または株主総会において所用の決議権に関し、自身のBTG株議決権を行使する、または自身の代わりに裁判所招集の集会または株主総会において別の個人に代理権を行使するよう代理人を任命する文書を発行することの可否については、当該個人が居住する法域の法律の影響を受ける可能性があります。そのため、英国以外の法域の法令の対象となる個人は、それぞれの法域における適用要件を理解し、遵守してください。適用要件の遵守を怠った場合、当該法域の法令違反となる恐れがあります。

 

(i)国際がん登録学会(International Association of Cancer Registries)。
  GLOBOCANデータベース:https://gco.iarc.fr/

(ii)アメリカがん協会(American Cancer Society)。
  「腎臓がんに関する主要統計(Key Statistics about Kidney Cancer)」
  https://www.cancer.org/cancer/kidney-cancer/about/key-statistics.html

(iii)米国胸部疾患学会(American Thoracic Society)。
  「アメリカに生きる:疾患・進歩・希望(Breathing in America: Diseases, Progress and Hope)」第16章
  https://www.thoracic.org/patients/patient-resources/breathing-in-america/resources/chapter-16-pulmonary-embolism.pdf

 

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