2014-05-26

植込み型除細動器装着患者を対象とした最大規模ランダム化臨床試験の結果、除細動テスト実施の有無に関係なく患者アウトカムは良好

(このプレスリリースは、2014年5月8日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2014年5月8日時点で日本において未承認品です。)

2014年不整脈学会第35回年次大会で発表されたボストン・サイエンティフィック社 Shockless Implant Evaluation(SIMPLE)試験の結果

ボストン・サイエンティフィック社(本社マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2014年5月8日)、同社の試験において、同社の経静脈式植込み型除細動器(ICD)を装着している患者さんのアウトカムは、植込み時に所定の除細動テスト(DT)を受けた患者さんと受けていない患者さんとの間で同等であることが明らかになりました。Shockless IMPLant Evaluation (SIMPLE)試験は、ICD装着者を対象としたこれまでで最大規模のランダム化臨床試験です。この試験の主要な結果が、サンフランシスコで開催された米国不整脈学会第35回年次大会において、カナダオンタリオ州マックマスター大学の心臓病部門・内科学講座准教授であるジェフ・S・ヒーリー医師(カナダ王立内科医協会会員)により発表されました。

この試験では、ICD植込み時に所定の除細動テストを行うことは安全ですが、除細動テストを行わない方法と比べて電気ショックの効果を向上させたり死亡率を低下させたりすることはないという結果が得られました。具体的には、治験責任医師が主要評価項目(臨床的に無効な電気ショックまたは不整脈死)について非劣性を証明しました(DT非実施群7.22%対DT実施群8.30%(PNoninferiority = 0.0001))。不整脈死からの生存率は、DT非実施群94.8%対DT実施群94.4%(P = 0.50)でした。また、安全性主要評価項目(植込みから30日以内の合併症の発生)においても、両群間で同様の結果が得られました(DT非実施群5.4%対DT実施群6.5%、p = 0.25)。したがって、除細動テストの必要性についての疑問は残るものの、一般的に除細動テストは安全であり、今後も医師の裁量によって特定の患者さんに実施することは適当であるかもしれません。

「除細動テストは長年にわたって電気生理学者の間で標準法とされてきましたが、このテストが患者さんのアウトカムを改善することを示すエビデンスはほとんどありませんでした」と、カナダオンタリオ州マックマスター大学の心臓病部門・内科学講座准教授であるジェフ・S・ヒーリー医師(カナダ王立内科医協会会員)は述べています。また、「SIMPLE試験の結果は、ICDを装着した患者さんが除細動テストを受けなかった場合でもICD装着時に標準的な除細動テストを受けた患者さんと同等の良好な結果が得られていることを示しています」とも述べています。

このボストン・サイエンティフィック社のICDに関する試験では、副次評価項目である1回目の電気ショックの効果についても優れていることが明らかになりました。1回目の電気ショックの有効性はDT非実施群で91%でしたが、この結果はSCD-HeFT試験などのICDのランドマーク試験(83%)や最近報告されたS-ICD™システムのEFFORTLESSレジストリ(88%)の結果と類似していました。

「我々は、これまでで最大規模のICD装着者を対象としたランダム化試験の治験責任医師に対する単独出資者であることを誇りに思うとともに、30年前に当社がICD療法を開発して以来議論されてきた臨床的に重要な問題にやっと取り組むことができます」と、ボストン・サイエンティフィック社、カーディアック・リズム・マネジメント事業部、最高医学責任者のケネス・スタイン医学博士は述べています。また、「この試験では所定の除細動テストの価値を疑う一方で、当社のICD装置がどちらの方法を選択しても安全かつ有効であることを示し、医師や患者さんが安心してICD装置を使用できるようにしなければなりません」とも語っています。

ICDは心臓性突然死(SCD)のリスクから患者さんを守るためにデザインされています。心臓突然死は、心機能の喪失が原因で突然おこる予期しない死亡で、主要な死亡原因となっています。米国では、病院外での心停止が年間およそ400,000件発生しています。[i]

SIMPLE試験では、18ヵ国において2,500名のICD装着者を除細動テストを受ける群と受けない群に無作為割付けしました。除細動テストは、植込み中にICDが誘発性心室細動を治療する能力を検査する方法です。心再同期機能付き植込み型除細動器(CRT-D)は、心不全患者さんに多くみられる心拍非同期を治療する機能も有しています。追跡調査期間は平均3.1年超でした。

ボストン・サイエンティフィック社は世界中で唯一皮下植込み型ICDを提供しており、患者さんのアウトカムや費用対効果の改善に向けて、世界最小かつ最薄のICDのみならず、バッテリー容量が他社製品の約2倍のICDやCRT-Dを販売しています。

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、製品市場、臨床試験とデータの影響、製品性能とその影響、および競争入札などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。

連絡先

ニーシャ・デオ
Nisha.Deo@bsci.com
コーポレート・コニュニケーションズ

スージー・リサ
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投資家向け情報担当

<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、未だ満たされていない患者さんのニーズに応え、医療費を削減するための広範囲で高性能なソリューションを提供します。

詳細は ホームページ(https://www.bostonscientific.com)または TwitterFacebookをご覧ください。

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