2013-10-28
Lotus™大動脈弁システムがCEマークを取得
正確な位置決めや留置ができる経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)用デバイスにより、医師はこれまでにはない操作性が可能に
ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年10月28日)、先進的な経カテーテル大動脈弁置換術(TAVR)技術であるLotus™大動脈弁システムが、CEマークを取得したことを発表しました。この重要な認可が得られたことで、外科的弁置換術のリスクが高いと考えられる重篤な大動脈弁狭窄症の症状を呈する患者さんに、独自かつ効果的な新しい治療選択肢を提供できるようになります。
Lotus大動脈弁システムは、ただちに欧州内の特定の施設より使用できるようになり、医師や施設が十分な訓練を受けるに伴い、導入施設も加速的に拡大していきます。
Lotus大動脈弁システムは、弁留置を行う医師の操作性能を向上させ、より正確で予測可能な留置が可能になるよう設計されています。医師が弁の留置位置を調整したり、また完全にシースに戻したり回収したりできる機能を維持することで、弁の留置前に最終的な位置を評価することができる大動脈弁システムです。また、Lotus大動脈弁システムは、死亡予測因子である大動脈弁逆流(血液の漏出)を最小限に抑えるように設計された独自のAdaptive SealTM技術を備えています。
「Lotus大動脈弁を正確に留置する機能、そして必要があればその位置を容易に変えたり回収したりする機能により、医師は操作性にすぐれた使用が可能になります」と、REPRISE II試験の治験責任医師であり、モナシュ医療センター(オーストラリア、メルボルン市)心臓病科部長であるイアン・メレディス教授は述べました。「REPRISE II試験で観察されたように、早期かつほぼ完全に大動脈弁逆流を消失させることを考慮すると、この独自のLotus大動脈弁技術は重篤な大動脈弁狭窄症の症状を呈し、経皮的な治療の対象となる患者さんにとって大きな前進であることを意味しています」
9月のPCR London Valvesコースで示されたデータは、Lotus大動脈弁システムが最初の60名の患者さんの症例群における主要有効性エンドポイントを達成し、すべての患者さん(60名中60名)において重篤な弁周囲の逆流を生じずに大動脈弁の留置に成功したことを明らかにしました。コアラボ評価によると、76.1%の患者さんにおいて6ヵ月目の時点で弁周囲の大動脈弁逆流は認められませんでした。
「REPRISE II試験の結果は、Lotus大動脈弁システムが、とりわけ中等度または重篤な弁周囲の血液漏出防止に有望であることを強調しています」と、オランダのロッテルダム・エラスムス大学病院医療センターのニコラス・M・ヴァン・ミーゲム医師は述べています。「TAVRに新たな治療選択肢を提示できることに加え、弁周囲の血液漏出を最小限にすることで臨床転帰の改善につながる可能性があります」
「Lotus大動脈弁システムにより、患者さんにとっては新しく効果的な治療選択肢が増え、医師にとっては大動脈弁を正確に留置したり位置を修正したりできる機能が飛躍的に向上します」と、ボストン・サイエンティフィック社のStructural Heart事業部のバイス・プレジデント兼ゼネラル・マネジャーであるトム・フレミングは述べました。「このシステムは10年にわたる研究開発の集大成であり、患者さんの生活に変化をもたらすという私たちのイノベーションへの責務を実証したものです」
Lotus大動脈弁システムは大腿のデリバリーシステムにあらかじめ組み込まれており、脚を小さく切開して挿入します。弁は23 mmと27 mmのサイズがあり、このLotus大動脈弁システムは大動脈弁輪のサイズが20~27 mmの患者さんの治療に用いることができます。Lotus大動脈弁システムは米国および日本で臨床試験用医療機器の扱いで、両国において市販はされていません。
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