INNOVA™末梢血管治療用薬剤溶出型ステントシステムの臨床試験を開始

(このプレスリリースは、2013年10月9日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年10月9日時点で日本において未承認品です。)

浅大腿動脈(SFA)用に開発された自己拡張型DESシステムを評価 MAJESTIC試験

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は、本日(2013年10月9日)、グローバルにおける薬事承認の根拠を提供することが期待される主要な臨床試験を開始し、ニュージーランド、オークランド市において、同社のINNOVATM薬剤溶出型(DES)ステントシステムの世界初となる患者登録が行われたと発表しました。

MAJESTIC試験は、ボストン・サイエンティフィック社の末梢血管用の薬剤溶出型ステントシステムの安全性および性能を評価するようデザインされ、欧州、オーストラリア、およびニュージーランドの15施設において55症例を登録する予定です。INNOVA DESシステムは、薬剤溶出型ステントテクノロジーにおけるボストン・サイエンティフィック社の10年以上におよぶ経験を反映するものです。

INNOVA DESシステムは、特に浅大腿動脈(SFA)および近位膝窩動脈(PPA) などの膝上動脈における血流の回復を目的として設計されています。このステントは、薬剤とポリマーの独自の組み合わせを特徴とし、これにより、薬剤の放出が最適化され、血管の再狭窄(再狭小化)を防止します。最初となる患者登録は、ニュージーランド、オークランド市のオークランド市立病院のインターベンショナル放射線治療部部長であるアンドリュー・ホールデン医師により行われました。

「浅大腿動脈の複雑な構造および膝の屈曲によって生み出される大きな負荷によって、膝上動脈へのステント留置は非常に困難であり、結果として、ステントフラクチャーのリスクの可能性もあり、また再狭窄の発生率も高まります」と、ドイツ、Diako Flensburg 血管センター副所長であり、Academic Hospitals Flensburgインターベンショナル放射線治療および神経放射線部部長のステファン・ミューラー・ヒュルスベック教授は語っています。また「INNOVA DESシステムでは、臨床的に有効性が実証されている薬剤であるパクリタキセルとSFAおよびPPAでの使用に特化したステント構造および設計が組み合わされています。デリバリー性能、柔軟性、および耐久性と再狭窄防止特性が相まったINNOVA DESシステムは、治療が困難なこれらの動脈に存在する病変部の治療において理想的なステントです」とも語っています。

ミューラー・ヒュルスベック教授は、MAJESTIC臨床試験の治験責任医師を務めます。

INNOVA DESシステムは、革新的なロープロファイルのデリバリーシステムにパクリタキセルをコーティングしたナイチノール製自己拡張型ステントがマウントされています。ステント両端部が、より十分なステント拡張を可能にするクローズドセル構造であると同時に、ステント中間部は柔軟性およびフラクチャー防止機能を向上させるオープンセル構造になっているという、革新的な特長を有しています。血管への支持力を高め、正確な留置を可能にするtri-axialカテーテルシャフト構造により、ステントの留置精度が向上しています。

「全世界の何百万もの患者さんが、足の切断や主要な心血管イベントなどの発生リスク増大を含めた動脈硬化性の末梢動脈疾患(PAD)に起因する症状に苦しんでいます」と、ボストン・サイエンティフィック社ペリフェラルインターベンション事業部長のジェフ・マービスは述べています。また「INNOVA DESシステムは、末梢血管領域および薬剤溶出型ステントテクノロジーの両方におけるボストン・サイエンティフィック社のリーダーシップによって誕生した製品です。この重要な革新的デバイスがPAD患者さんの転帰に改善をもたらすことを期待しています」とも述べています。

米国においてINNOVA DESシステムは臨床試験用医療機器であり、市販されていません。

INNOVA DESシステムの画像は こちら からダウンロードすることができます。

末梢動脈疾患について

末梢動脈疾患(PAD)は、1枝または複数の、主に下肢の動脈にプラークが蓄積することが原因で発症する循環障害です。症状が進行すると、蓄積したプラークにより動脈内の血流量が大幅に低下するため疼痛が生じ、下肢機能障害が悪化します。重篤な症例ではしばしば、患肢の切断に至ることもあります。全人口の12~14%がPADに罹患していると推計されています1

1.Shammas NW (2007). "Epidemiology, classification, and modifiable risk factors of peripheral arterial disease". Vasc Health Risk Manag 3 (2): 229–34. doi:10.2147/vhrm.2007.3.2.229. PMC 1994028. PMID 17580733 

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このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。 

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<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページをご覧ください。
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