2013-10-08

複数メーカー間におけるCRT-ICDのバッテリー寿命の差違を評価する新たなデータがEP EUROPACE誌に発表

(このプレスリリースは、2013年10月8日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)

心不全治療用の現行デバイスに関するピッツバーグ大学の独自試験により、業界を牽引するボストン・サイエンティフィック社のバッテリー寿命が強調される

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年10月8日)、EP EuroPace 誌 にオンラインで今週発表されたピッツバーグ大学医療センター(University of Pittsburgh Medical Center)によるこの分野で初めての独自試験において、複数メーカーの現行の両室ペーシング機能付き植込み型除細動器(CRT-D)のバッテリー寿命に有意な差が認められ、同社のデバイスのバッテリー寿命が競合ブランドと比較して最も長いことが示されたと発表しました。

本試験では、バッテリー寿命が患者さんの転帰に直接影響を及ぼし得るために、CRT-D療法における臨床診療にも影響を及ぼす場合があることが指摘されました。EP EuroPace 誌 は、欧州心臓病学会・欧州心臓律動学会(European Society of Cardiology European Heart Rhythm Association)の公式雑誌です。

本レトロスペクティブ観察試験では、2008年1月1日から2010年12月31日の間に現行モデルのCRT-Dを植込んだ646名の患者集団を対象としました。主要エンドポイントは、バッテリーの消耗率(選択的交換指標(ERI)到達率)およびデバイスメーカーが設定したデバイスの植込みからバッテリー消耗までの時間でした。全体的には、試験データにより、メドトロニック社製CRT-D現行モデルが、他メーカー製の類似デバイスと比較してバッテリー寿命が最も短いことが実証されました。

2.7±1.5年間のフォローアップ中に消耗したデバイスのバッテリーは、セントジュード社製が7%、メドトロニック社製が25%であるのに対し、ボストン・サイエンティフィック社製では4%のみでした(p<0.001)。さらに、4年間のデバイスのバッテリー残存率は、セントジュード社製が92%、メドトロニック社製が67%であるのに対し、ボストン・サイエンティフィック社製では94%となりました(p<0.001)。

「本試験によって、患者さんにとっても医師にとっても非常に重要な情報が提供されると言えます」とボストン・サイエンティフィック社カーディアック・リズム・マネジメント事業部の最高医療責任者であるケネス・スタイン医学博士は述べています。また「治療法が向上されたことにより、現在心疾患を抱えている患者さんの大部分が、自身に植込まれたデバイスと共に寿命を迎えることになります[i] [ii]。最近の研究によると、デバイス交換を行った患者さんの9%が合併症やデバイス感染症を発症しています[iii]。患者さんがさらに長生きするにつれ、デバイスがより長持ちするとともにデバイス交換術がより少なくなるというベネフィットがますます重要となっているのです」とも述べています。

両室ペーシング機能付き(CRT)植込み型除細動器(ICD)は、重度の左心室(LV)収縮不全および幅広QRS群を抱える心不全患者の治療に適応されています[iv] [v] [vi]。CRT-ICDのベネフィットは、右心室および左心室の両方における心室ペーシングの重い負担を担うことにあり、100%またはそれに近い両室ペーシングを実現するという優れたベネフィットが得られます。約100%の両室ペーシングの必要性はバッテリーの著しい消耗を引き起こす可能性があり、通常、バッテリー寿命の重要な決定要因となっています。

「本試験結果は、私たちにとっては驚くべきものではありません。実際、当社のCRT-Dの性能レビューでは、業界を牽引する5年間の残存確率が立証されています[vii]」とボストン・サイエンティフィック社カーディアック・リズム・マネジメント事業部社長のジョー・フィッツジェラルドは述べています。また「私たちは、他社が販売しているモデルのおよそ2倍のバッテリー性能を備えた世界一長持ちするようデザインされたCRT-DおよびICDを提供しており、革新的な当社製品が医療業界に受け入れられ続けるという、独立した組織による正当な評価を得られたことを誇りに思っています」とも述べています。

本試験「両室ペーシング機能付き植込み型除細動器のバッテリー寿命(Battery Longevity in Cardiac Resynchronization Therapy Implantable Cardioverter Defibrillators) 」は、ピッツバーグ大学医療センターが単独で主催したものです。本試験は、治験責任医師を務めた、ピッツバーグ大学医療センターの心臓電気生理学科主任のサミール・サバ(Samir Saba)医学博士の指揮の下、実施されました。

将来予測に関する記述についての注意事項

このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、臨床試験、製品/バッテリー性能とそれに関する生命と重要性、および競争入札などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。

このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。 

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[i] Hauser; JACC 2005; 45;2022-5
[ii] Lindenfeld J, Hayes D, Varma N, Jones P, Wold N, Saxon L. Mortality of Patients with Heart Failure and Reduced Ejection Fraction (HFrEF) Who Receive Either ICD or CRT-D has Improved Yearly since 2003: The ALTITUDE Registry. Heart Failure Society of America, Presented at 2013 Annual Meeting.
[iii] Gould PA, Gula LJ, Campagne, J Healey, JS, Cameron D, et al. Outcome of advisory implantable cardioverter-defibrillator replacements: One year follow-up. Heart Rhythm 2008; 5: 1675-1681.
[iv] Bristow MR, Saxon LA, Boehmer J, Krueger S, Kass DA, De Marco T et al. Cardiac-resynchronization therapy with or without an implantable defibrillator in advanced chronic heart failure. N Engl J Med 2004;350:2140–50.
[v] Cleland JG, Daubert JC, Erdmann E, Freemantle N, Gras D, Kappenberger L et al. The effect of cardiac resynchronization on morbidity and mortality in heart failure. NEnglJ Med 2005;352:1539–49.
[vi] Moss AJ, Hall WJ, Cannom DS, Klein H, Brown MW, Daubert JP et al. Cardiac-resynchronization therapy for the prevention of heart-failure events. N Engl J Med 2009;361:1329–38.
[vii] Boston Scientific CRM Product Performance Report, Q3 2013, COGNIS CRT-D.

<ボストン・サイエンティフィック社について>

ボストン・サイエンティフィックは、世界中の患者さんの健康状態を改善するために、革新的な治療法を提供し、患者さんの人生を実り多いものとすることに全力で取り組んでいます。過去30年以上にわたり世界の医療テクノロジーをリードし続けるグローバル企業として、「we advance science for life」の言葉を胸に、画期的な治療法を通じて様々な疾患に苦しむ患者さんや、医療体制の生産性向上にも貢献しています。詳細はホームページをご覧ください。
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