ボストン・サイエンティフィック社（本社：米マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号：BSX）は本日（2013年6月28日）、米C. R. バード社のエレクトロフィジオロジー（EP）事業部門であるバードEPを買収することで基本合意に達したと発表しました。これは、急成長する先進的エレクトロフィジオロジー市場における能力を大いに強化するための措置であり、買収金額は現金で2億7,500万ドルです。この買収は所定の承認手続きを経て2013年下半期に完了する見込みです。

今回の買収は、心拍が異常を示す様々な疾患を診断・治療するためのカテーテル心筋焼灼術などのEPツール・ソリューションの豊富なポートフォリオを提供するというボストン・サイエンティフィック社の戦略を強化するものです。バードEPの強力な販売チームとカテーテルやレコーディング・デバイス ・テクノロジーを含む補完的なポートフォリオを加えることで、ボストン・サイエンティフィック社は製品とサービスのラインアップを拡充して、急成長するグローバルEP市場において、より大きな存在価値を示します。エレクトロフィジオロジーの世界市場規模は25億ドルで、年率10％近い成長を続けています。

ボストン・サイエンティフィック社のマイク・マホーニー社長兼最高経営責任者は次のように述べています。「今回の買収により、当社のエレクトロフィジオロジー事業の規模拡大が加速されることを期待しています。ボストン・サイエンティフィック社に、バードEPチームが加わるのは喜ばしいことであり歓迎します。バードEPの革新性とグローバルなネットワークは、この急成長する市場にあって、当社のポジションを大いに高めてくれることとなるでしょう。そしてボストン・サイエンティフィック社は、不整脈に悩む患者さんのニーズを、より効果的に満たすことができるようになります。」

バードEPは、買収に伴い、ボストン・サイエンティフィック社のカーディアック・リズム・マネジメント事業部門のEP事業部に編入されることになります。

米マサチューセッツ州ロウエルを本拠とするバードEPは、世界中に約180名の社員を擁し、その豊富な製品ポートフォリオには、先進的治療用カテーテル、診断用カテーテル、エレクトロフィジオロジー・レコーディング・システム、心臓内アクセスデバイスなどが含まれています。同社の2012年の売上高は 1億1,100万ドルでした。

今回の合意の条件は、買収手続き完了を待って2億7,500万ドルを前払いすることです。ボストン・サイエンティフィック社は、今回の買収が2013年の1株当り調整後利益に及ぼす最終的な影響は実質的にゼロであり、2014年においては1セントまで増加すると考えています。また、買収関連純経費と償却の結果、両年共にGAAPベースではゼロベースに希釈化されるものと予想しています。