2013-04-15
MRI検査における新しいペーシングシステムの評価を目的とした臨床試験を開始
(このプレスリリースは、2013年4月15日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は、2013年4月15日時点で日本において未承認品です。
ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2013年4月15日)、SAMURAI臨床試験において、米国での最初の症例に同社の次世代ImageReady™ MR条件付きペーシングシステムの植込みが行われたと発表しました。本試験は磁気共鳴画像(MRI)検査におけるシステムの安全性および有効性の裏付けを目的としてデザインされています。ペーシングシステムは、心拍が遅くなることにより、体に十分な酸素が供給されなくなってしまう病態である徐脈の治療のために設計されています。MRIでは放射線を使用することなく器官および組織の詳細画像が得られます。これらの画像によって医療従事者は十分な情報を得た上で治療およびケアに関する決定を行える一方で、ほとんどのペースメーカはMRI技術に対応していません。そのため、患者さんは診断システムの高度なスキャン機能を利用できない場合があります。
次世代ImageReadyペーシングシステムは、ボストン・サイエンティフィック社のIngenio™ MRIペースメーカシリーズと新しいINGEVITY™ MRIペーシングリードで構成されています。特許を取得しているこのテクノロジーは、MRIによるデバイス性能への干渉を低減することを目的としています。さらに、INGEVITYペーシングリードプラットフォームは、現在市販されている標準的なリードと比較して、操作性および固定性といったリードに要求される主要機能を強化した設計がされているとともに、MRI検査に対応できるような特別な設計がされています。
「医師はMRIにおいて使用を認められているデバイスの選択肢と治療法が非常に限られています」とジョンズ・ホプキンス医療機関の医学教授であるロナルド・バーガー(Ronald Berger)医学博士は述べています。また「ペースメーカを使用している患者さんが幅広いMRIスキャンを受けられるよう特別に設計されたペーシングシステムにより、患者ケアのクオリティーが向上されます。また、Ingenio MRIペースメーカシリーズには、これまでMRI検査用に設計されたデバイスには備わっていなかったペーシング・テクノロジーが用いられています」とも述べています。
ImageReadyペーシングシステムには、ボストン・サイエンティフィック社独自のテクノロジーが用いられています。具体的には、変時性不全[1]を回復させることが臨床的に示された唯一のセンサーであるMinute Ventilation(MV)センサーを備えたRightRate™レート応答型心臓ペーシング、臨床的に重大な一時停止を行うことなく不必要なRVペーシングを最小限にするよう設計されたRYTHMIQ™、およびワイヤレス遠隔監視機能により病院および患者さんの負担を最小限にすることを目的としたLATITUDE™ NXTなどのテクノロジーが挙げられます。
「ImageReadyシステムは意義あるイノベーションに対する当社の不断の献身を示す新たな例であると言えます」とボストン・サイエンティフィック社カーディアック・リズム・マネジメント事業部の最高医療責任者であるケネス・スタイン医学博士は述べています。また「私たちの使命は、患者さんとその医師が最も先進的なデバイス療法と診断技術を利用できるようにすることによって、患者さんの転帰を向上することです」とも述べています。
SAMURAI試験は多施設共同プロスペクティブ無作為化非盲検2群グローバル臨床試験であり、米国食品医薬品局の薬事承認取得の裏付けを目的としてデザインされています。本試験では、7ヵ国における45の施設で約363人の患者さんが登録される予定です。米国における最初の症例の植込みは、オハイオ州コロンバスにあるオハイオヘルス・リバーサイド・メソジスト病院(OhioHealth's Riverside Methodist Hospital)でスリードハー・ビラカンティ(Sreedhar Billakanty)医学博士によって行われました。ビラカンティ医師は、エレクトロフィジオロジー・サービス(Electrophysiology Services)のシステム・メディカル・ディレクター(system medical director)であるグレゴリー・キドウェル(Gregory Kidwell)医学博士と共にオハイオヘルス病院で実施したSAMURAI試験の共同治験責任医師を務めています。試験における世界初の植込みは、マレーシアのクアラルンプールにある国立心臓病センター(Institut Jantung Negara Hospital)でラザリ・オマー(Razali Omar)医学博士によって行われました。
ImageReadyペーシングシステムは臨床研究段階にあり、米国では現在販売されていません。
将来予測に関する記述についての注意事項
このプレスリリースには、証券法(1933年制定)第27A条および証券取引法(1934年制定)第21E条の意味するところの将来予測に関する記述が含まれています。「予期する」「期待する」「予想する」「信じる」「計画する」「推定する」「意図する」などの語句を用いた表現が将来予測の記述となりますが、これらの記述は現時点で得られた情報による確信、想定、推定に基づくものであり、将来の事象や実施を保証することを意図するものではありません。将来予測の記述には、新製品の上市と上市動向、薬事承認、臨床試験、製品性能および競争入札などに関する記述なども含まれます。基本的前提が結果的に不正確であった場合、もしくは一定のリスクや不確実な要素が具体化するような場合には、将来予測に関する記述で明示または含意された見込みおよび予測と実際の結果が大幅に異なる可能性があります。これらの要因は、事業戦略の実施能力に対して実際に影響している場合や、将来的に他の要因が加わって実施能力に影響を及ぼす可能性があり、本プレスリリースの記載で予期した結果と実際の結果が大幅に異なる状況をもたらすことがあります。そのため、本プレスリリースの読者は将来予測に関する記述について全面的に依拠することを避けるよう注意してください。
このような相異をもたらす要因には、将来の経済状況、競合、償還および規制の諸条件、新製品の導入、人口統計学的動向、知的所有権、訴訟、金融市況、ボストン・サイエンティフィック社および競合他社の将来的な経営上の意思決定などがあります。これらの要因すべてを正確に予測することはほとんど不可能であり、また、多くは制御できません。当社の将来的な経営に影響する可能性のある要因ならびにその他の重大なリスクに関する概要および詳細な一覧については、証券取引委員会に提出した、最新の10-K年次報告書パートI 1A項目「危険因子」を参照してください。なお、この内容は、提出済みまたは提出予定の10-Q四半期報告書パートII 1A項目「危険因子」で更新されることがあります。ボストン・サイエンティフィック社は、見込みの変更やその根拠となる事象、条件、状況の変化など、将来予測の記述に記載された内容と実際の結果が異なる可能性に影響を及ぼすような変化について、それらを反映するように将来予測に関する記述の内容を公に更新または改訂する意思および義務を一切否認します。本注意事項は本稿に記載された将来予測に関するすべての記述に適用されます。
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Wilkoff B, Corey J, Blackburn G. A mathematical model of the cardiac chronotropic response to exercise. Journal of Electrophysiology. 1989;3:176–180
適合型レート療法(adaptive-rate therapy)の詳細については医師向けシステムガイド(Physician’s System Guide)を参照してください。さらに、AutoLifestyle®機能がOnにプログラム化されている場合のINSIGNIA® Ultraの臨床データを用いて、臨床性能の評価を実施しました(ボストン・サイエンティフィック社非公表資料)。www.bostonscientific.com/ifu
<ボストン・サイエンティフィック社について>
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