2012-02-22

心臓発作に対する薬剤溶出型冠動脈ステント適応業界初のFDA承認を取得

(このプレスリリースは、2012年2月22日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。)

ION™(TAXUS Element™)およびTAXUS®Liberté®パクリタキセル溶出型ステントシステム米国で急性心筋梗塞治療への適応を取得

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2012年2月22日)、同社のION™(TAXUS Element™)パクリタキセル溶出型プラチナクロム合金製冠動脈ステントシステムおよびTAXUS®Liberté®パクリタキセル溶出型冠動脈ステントが、急性心筋梗塞(AMI)または心臓発作の患者さんへの適応について米国食品医薬品局(FDA)の承認を取得したと発表しました。両製品は、急性心筋梗塞の患者さんの治療に対する適応承認を得た米国で最初の薬剤溶出型ステント(DES)システムとなります。

冠動脈インターベンション全体の約10%を占める今回の新たな適応取得は、パクリタキセル(TAXUS)臨床プログラムおよびHORIZONS-AMI試験データに対するFDAの審査に基づき承認されました。HORIZONS-AMI試験では、3,006症例が心筋梗塞治療に薬剤溶出型ステントを用いる群と、ベアメタルステントを用いる群のどちらかに無作為に割り付けられており、心臓発作の患者に対する冠動脈ステントを検討する最大規模の無作為化試験となります。

「急性心筋梗塞に対する適応取得は、長期にわたるイノベーションへの責任ある取り組みと先進の薬剤溶出型ステントテクノロジーを支える優れた臨床開発研究の証しです」と、ボストン・サイエンティフィック社のグローバル最高医療責任者であるキース・ドーキンス医学博士は述べています。また、「HORIZONS-AMI試験のデータから、急性心筋梗塞の患者さんにとって、パクリタキセル溶出型ステントはベアメタルステントより有効性に優れ、臨床所見および血管造影所見上で認められる再狭窄をベアメタルステントに比べて有意に減少しながら、3年時点で同等の安全性が実証されています。HORIZONS-AMI を始めとした無作為化試験への私たちの投資が、冠動脈疾患を有する広範な患者さんの治療に対応する製品の適応承認につながったことを誇らしく思います」とも述べています。

「心臓発作の患者さんに対する新たな治療適応が認められたことで、米国の医師が高リスクの患者を治療する際のオプションとして、10年に渡り数々の臨床プログラムによって裏づけられたボストン・サイエンティフィック社の先進的なパクリタキセル溶出型ステントテクノロジーを、より安心して使うことが出来る様になります」と、ボストン・サイエンティフィック社CEOであるハンク・クッシュマンは語っています。また、「急性心筋梗塞の適応取得により、各種トライアルだけでなく、リアルワールドの臨床現場において高リスクな患者や複雑な病変を治療する上でION(TAXUS Element)およびTAXUS Libertéパクリタキセル溶出型ステントの安全性および有効性がより確かなものになります。今回の適応にION(TAXUS Element)ステントが含まれていることは、医師たちや患者さんにとって良い知らせとなるはずです。この新しいプラチナクロム合金製ステントは昨年米国で上市して以降、その優れた視認性や拡張性能、デリバリー性能により、高い評価を得ています」とも語っています。

同社のION(TAXUS Element)ステントシステムは、特に冠動脈ステント留置用に設計された独自のプラチナクロム(PtCr)合金を採用し、冠動脈疾患の治療において冠動脈ステント留置による急性期の性能向上が図られています。

米国心臓協会による推定では、米国における年間死亡者の6人に1人が心臓発作による死亡とされています。心臓発作症例数は新規発症と再発を合わせて毎年120万例を超え、そのうち約34%が死に至っています[1]

[1]出典:米国心臓協会

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