2012-02-08

末梢動脈の完全閉塞治療のための革新的クロッシングデバイスを上市

(このプレスリリースは、2012年2月8日に米国ボストン・サイエンティフィック社が発表したプレスリリースを翻訳したものです。当該製品は日本において未承認品です。)

慢性完全閉塞のクロッシングを容易にするTruePath™ CTOデバイス

ボストン・サイエンティフィック社(本社:マサチューセッツ州ネイティック、NY証券取引所略号:BSX)は本日(2012年2月8日)、末梢慢性完全閉塞(CTO)のクロッシングを容易にするために設計されたTruePath™ CTOデバイスを米国で上市することを発表しました。同製品は米国において直ちに上市され、また欧州およびその他の国際市場においては2012年前半に上市される予定です。

CTOは完全動脈閉塞であり、ガイドワイヤーやその他カテーテルベースの技術など標準的な血管内デバイスで治療することは極めて困難とされています。患者さんが外科手術や下肢切断に至る恐れのある症例において、CTOデバイスによる血管内治療を選択できるようになりました。

「CTOの治療は時間とリソースを要し、患者さんがより多くの造影剤および放射線に曝される非常に困難な病変です」と、ミシガン州ワイオミングのメトロ・ヘルス病院血管内治療科部長であるJ.A.ムスタファ医師は語っています。また「TruePathデバイスは、これらの困難な閉塞病変を効果的でしかも迅速かつ容易に貫通することを可能にし、これまで治療することができなかった病変にアクセスすることができ、患者さんの総合的転帰の改善を助ける非常に素晴らしい新テクノロジーです」とも語っています。

TruePath CTOデバイスは、末梢動脈の閉塞部を貫通し、末梢病変治療のために既存のガイドワイヤー留置を容易にするように設計されたダイアモンドコーティングの回転式先端部を特徴とします。競合製品のおよそ半分のサイズである0.018インチのウルトラロープロファイル設計により、クロッシングを容易にします。血管内に留置されると、先端部が13,000 rpmの速度で回転し、石灰化病変および他の線維性閉塞部を容易に削っていきます。TruePathデバイスはキャピタル・エクイップメントを要しません。また、オプションでカテーテル交換を容易にし、作業長を300 cm以上に伸ばす延長ワイヤーを利用することができます。

「TruePathデバイスは、末梢血管疾患を標的とした私たちの重点的成長領域における新たな革新的技術です。この疾患では多くの患者さんで診断がつかず、治療されないままになっています」と、ボストン・サイエンティフィック社ペリフェラルインターベンション事業部社長であるジェフ・マービスは述べています。また「この革新的なクロッシングデバイスは、急成長を遂げている私たちのペリフェラルインターベンションの製品ポートフォリオをさらに拡大し、これを使用しなければ下肢切断に至ったかもしれない困難な病変を有する患者さんの治療における新たな選択肢を医師に提供します。より低侵襲性のデバイスの使用により、このような深刻さを増す医療の課題に対処することで、患者さんのケアを大きく改善することができ、最終的には下肢救済にもつながります」とも述べています。

ReOpen臨床試験では、末梢病変を有する85名の患者さんの治療におけるTruePath CTOデバイスを評価しています。試験結果により、ガイドワイヤーだけでは抵抗があり、これまで成功しなかった血管内CTOのクロッシングにおけるこのデバイスの安全性および有効性が実証されました。この臨床試験における手技の成功(CTOクロッシングの円滑な推進として定義)は、患者さんの80.0%において達成されました。また患者さんの82.4%において、術後の血流の改善が認められました。安全性に関しては、98.8%において穿孔を起こさずに手技を実施することができました。

末梢動脈疾患を有する患者さんは米国で1,760万人および全世界で3,000万人と推定されていますが[1]、多くは下肢血管の閉塞という特徴を有しており、その罹患率および死亡率は高くなっています。CTOは症候性末梢動脈疾患の治療を受ける患者さんの約40%に認められると推定されています[2]

ボストン・サイエンティフィック社は、2011年2月のReVascular Therapeutics社の買収により、TruePathテクノロジーを取得しました。TruePath CTOデバイスは、米国食品医薬品局 (FDA)による510(k)認可および欧州におけるCEマークの承認を取得しています。

TruePath CTOデバイスについての詳細はペリフェラルインターベンション事業部のウェブサイトをご覧ください:www.bostonscientific.com/peripheral-interventions

[1]SAGE Group, 2010; Peripheral Vascular Disease, Drs. Alvaro Alonso, David D. McManus and Daniel Z. Fischer.
[2] A. Boguszewski, et al, Endovascular Today, May 2010, 33-8.

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