人工尿道括約筋とは、正常な尿道括約筋の機能を代替するカフを手術で尿道へ留置し、ポンプを操作することで尿の排出をコントロールできるようにするシステムです。
人工尿道括約筋は3つのコンポーネント(カフ、圧力調整バルーン、コントロールポンプ)から構成されており、すべて体内に植込まれ、外からは見えないようになっています。
製品は一般的に、人工尿道括約筋(Artificial Urinary Sphincter, AUS)と呼ばれ、製品名はAMS800となります。
販売名:AMS800 人工尿道括約筋 医療機器承認番号:20200BZG00024000
システム概要
- 尿道に巻きつける「カフ」
- 圧媒液(生理食塩水)を貯留した「圧力調整バルーン」
- 尿の排出をコントロールする「コントロールポンプ」

以上3つのコンポーネントから構成され、チューブで接続されている。
作動メカニズム
- 排尿時以外、尿道に巻きつけたカフは圧媒液(生理食塩水)で満たされ、それによって尿道を圧迫し、尿禁制された状態になっている。
- 患者の膀胱に尿が貯まり尿意を催したら、患者が自分で陰嚢内に留置されているコントロールポンプを数回つまむ。
- すると、カフの圧媒液が圧力調整バルーンに移動し、それによってカフがゆるんで尿道が開き、排尿が可能となる。
- 排尿後は、圧力調整バルーンに移動した圧媒液が自動的に数分かけてゆっくりとカフへ戻り、再度尿道を圧迫し、尿禁制を保持する。
