2023-6-8

LGBTQ+コミュニティに声を届ける

"ボストン・サイエンティフィックでは、自分らしくいられると心から感じています"
(本記事の正式言語は英語であり、その内容およびその解釈については英語を優先します。原文は “I truly feel I'm able to be who I am at Boston Scientific" をご参照ください。)
ジェニー・リーが中学生の頃、クラスメートは宇宙飛行士やアメリカ大統領を目指していた。しかし、リーは「コカ・コーラのCEOになりたかったんです」と言う。
最終的にはソーダ飲料からヘルスケア業界へと舵を切ったが、リーは常にリーダーシップを発揮することを目標としていた。現在、彼女はボストン・サイエンティフィックのグローバル・デジタル・マーケティングおよびカスタマー・エクスペリエンス担当バイスプレジデントとして、顧客、患者、消費者のニーズを満たすために、同社のコマーシャルおよびデジタル機能を推進しています。
アジア系アメリカ人および太平洋諸島民(AAPI)ヘリテージ月間にあたり、リーは自分の文化がキャリアにどのような影響を与えたか、そしてボストン・サイエンティフィックがその過程でどのように彼女をサポートしてきたかについて話してくれました。
 
Leeさんとその家族
 
Leeさんとその家族

Q:あなたの子供時代について教えてください。

私は、フロリダ州タラハシーで、3人兄弟の末っ子として、韓国系アメリカ人一世として育ちました。両親は韓国から博士号を取得するためにやってきました。

友人グループを見渡したとき、私に似た人はあまりいませんでした。でも、私は長い間、自分が違うということに気がつきませんでした。

Q:その違いが明確になり始めたのはいつ頃ですか?

ある日、バスの中で、ある学生が近づいてきて、とても否定的な口調で、"どうしてまつげがないんですか?"と言いました。

私は自分の目が違うということを知らなかったので、意味がわからなかったんです。家に帰り、両親とそのことを話すようになりました。自分違っていることが明確になり、それが周りの人たちに与える影響もわかってきました。

Q:アジア系アメリカ人は、組織的・文化的な要因が混在しているため、各分野の最高レベルでは存在感が薄いのですが、作家でエグゼクティブコーチのジェーン・ヒョン氏は「竹の天井」と呼んでいます。これは、あなたが共感できる概念でしょうか?

実際にあると思います。上の人に自分を重ねられるかどうかが重要です。他社のCEOや社内のリーダーを見ても、私に似ている人はあまりいません。

とはいえ、私の「竹の天井」は、少し自己責任によるところもある気もします。文化的な価値観が染み付いていることもあり、私の育った環境や家族的な価値観である規律、成果、権威への敬意、自尊心、調和といったものが、ビジネスのニーズや優先順位と食い違うことがあります。

例えば、人から賞賛を受けると、最初の本能としてそれを押し殺してしまいます。私のメンターは、自分の成功を自分のものにするようにと言います。しかし、それは私にとってまだ非常に難しいことです。

もうひとつは、会議で発言することです。頭の片隅で、「私は他の人に発言する場を与えていないのではないか?どうせ誰かが言うのだろう?」と。

リーダーとして、「私はこれでいいのだろうか」と考えるときがあります。それとも、私が多様であるからこそ、このような役割を与えられているのだろうか?正直なところ、私は今でもそれに悩んでいます。

Q:マイノリティであることを理由に、企業で異なる扱いを受けてきたと感じることはありますか?

キャリアを重ねるにつれ、そして特にボストン・サイエンティフィックでは、日々の微妙なマイクロアグレッション(何気ない日常の中で行われる偏見や差別)は最小限に抑えられてきました。私はLGBTQであることを自覚していますが、アジア系アメリカ人であることよりも、そのアイデンティティーの一部によって、より多くのマイクロアグレッションを感じています。

どの会社にも価値観があります。しかし、ボストン・サイエンティフィックでは、「思いやり」という価値観を受け入れていると思います。組織のどのレベルでも、人々は自分の言いたいことを受け入れてくれるし、そのような文化があるからこそ、自分の影響力は非常に大きいのです。私は、ボストン・サイエンティフィックで、自分らしさを発揮し、最高の成果を出すことができたと心から感じています。

Q:ご自身の「竹の天井」をどのように突破されたのでしょうか?

自分の文化的価値観と職場の価値観の不一致を自覚することが重要でした。安心して発言できる環境にいること、そして、物事を前進させるために常に上の人に従う必要はなく、すべての関係者から100%の同意を得る必要もないことを知ることは、非常に重要でした。経験を積めば積むほど、この分野での自信もついてきますが、これは私が常に鍛えている筋肉のようなものなのです。

メンターを見つけることは、誰もが成功するために重要です。私は、従業員リソースグループや元マネージャーとの連絡など、積極的にネットワーク作りをすることを心がけています。

また、常に学習意欲を持ち、成長や向上に対してオープンであることを心がけています。

そして、他人を引き上げることが私の責任だと考えています。自分が模範となり、将来的に他の人たちがやりやすくなるような道を切り開いていければと思います。

Q:あなたがサポートされてきたように、AAPIの仲間をサポートしたいと思う人たちに、どのような言葉をかけますか?

社員支援のイベントに参加したり、本を読んだり、単にAAPIの同僚と話をすることは、彼らが経験していること、彼らの価値観の背景にある理由を知るための素晴らしい方法です。また、文化的な境界線を越えるための猶予と空間を与えることも有効です。

私は、私と私のインターセクシュアリティー(人種、性別、階級、性的指向、性自認など複数のアイデンティティーが組み合わさることによって起こる様々な差別の現状を可視化するための概念)を支えてくれる人たち、そして私の背景を理解するために時間を割いてくれる人たち、仲間たちにとても感謝しています。だから、世の中のすべての仲間たちにいろいろとありがとうと伝えたい。いつも完璧にうまくいくとは限りませんが、受け入れることで、私たちは成長し、より親密になれるのです。

 
ボストン・サイエンティフィックは、すべての社員が本来の自分を発揮し、個人的にもプロフェッショナルとしても成長できるような、多様性、公平性、包容力のある職場の育成に取り組んでいます。最近発表した「2022年パフォーマンス・レポート」で、当社の目標とこれまでの進捗状況をご覧いただけます。
ボストン・サイエンティフィック ジャパン株式会社でもLGBTQ+当事者が生き生きと働くことができる環境を整備する取り組みを推進しており、その一環として同性パートナーシップに対し、慶弔休暇や見舞金、育児・介護休暇、カフェテリアプランなどの適用を拡大しています。